ケース・事例紹介

2022.05.14更新

最初のご相談:ご相談にいらしたのは永年建築業に携わっている会社の社長様でした。社長様がおっしゃるには、約1年前に建築をした住宅について施主様から瑕疵(※)があるとして損害賠償請求を受けた、瑕疵であれば賠償に応じるが、そうではない点が多数含まれているようだとのことでした。

結果:本件は施主側が損害賠償を求めて訴訟を起こしてきました。この訴訟で当方は瑕疵と主張される点について、一つ一つ瑕疵ではないことを主張・立証しました。現地で検証も行われた結果、裁判所も多くの点について瑕疵ではないことを認めてくれました。

本件のポイント:建築訴訟として訴えられた場合には、瑕疵として主張された点について一つ一つ瑕疵ではないことを主張立証していかなければならず、大変な手間と労力が必要となります。また、立証資料がなければ立ち向かうことは出来ません。本件では、業者様が施主との打合せ記録や施工の様子等を写真等にて逐一残しておいてくださったため、それらが非常に役に立ちました。

※2020年4月から施行された新民法では「契約不適合」となります。

 

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2022.03.30更新

【最初のご相談】
 ご相談者様は、オートバイで国道の交差点を青信号で通過しようとしたところ、右折してきた四輪自動車と衝突し、大けがを負いました。幸いにして後遺症はなかったものの、治療のために約1年半の通院が必要となりました。

 この事故で、加害者側の保険会社は、加害者車両が右折の為先に交差点に進入していたとして、ご相談者様の過失が3割あるとして、ご相談者様の損害の7割での賠償額を提示してきました。

 しかし、ご相談者様は、自分が交差点に入ろうとしたところ加害者の車両はまだ反対側車線にいたことから直進車優先の原則どおり自分がそのまま直進しようとした、とのことでした。

 

【解決結果】
 担当弁護士が刑事記録を取寄せ検討した結果、加害者側の主張は事実と異なっており、ご相談者様の過失はあったとしてもせいぜい1割であろうとの心証を得て、加害者側にその旨通知しましたが、加害者側は納得しなかったため結局提訴しました。

 訴訟では結果として当方の主張が認められ、ご相談者様の損害の9割の回収ができたうえ、判決まで得たために事故時からの遅延損害金及ぼ弁護士費用の賠償も得ることができました。

 

【本件のポイント】
 過失割合が争いになる場合、加害者側の保険会社が応じずに訴訟にまで至ってしまうケースが少なくありません(なお、ドライブレコーダーにて記録がある場合には過失割合が争いになるケースは比較的減少してきているようではあります。)。特に本件のように慰謝料額が大きい場合や後遺症が残った場合には、過失の1割が数十万から数百万円の違いとなる場合もあります。

 そのような場合には、刑事記録の検討、そして最終的には裁判(訴訟)も見据えて、早めに弁護士に依頼されることをお勧めします。

※過失割合・・・交通事故では当事者双方に何らかの過失(事故の原因)があることがほとんどです。例えば自動車同士が衝突した場合、一方に前方不注意があり、他方に速度超過があった、と言ったように、です。その双方の過失割合を決める基準として過去の裁判例を基に「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」が出されています。なお、本件のような「信号機のある交差点における単車(直進)と四輪自動車(右折)との衝突」の場合、前記の「認定基準」では原則として単車15:四輪自動車85とされています。

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2022.03.19更新

≪最初のご相談≫
 M子さんは結婚して約15年になる夫との離婚を決意し、ご主人に離婚を切り出しました。しかし、ご主人は絶対に離婚はしない、と言いそれ以来ろくな会話もできないとのことでした。離婚の原因としては、ご主人との価値観や趣味が合わず今後もずっと一緒にいることに耐えられなくなったから、とのことでした。

≪方針・結果≫
 M子さんは仕事をしており収入がありました。そこで担当弁護士は、ともかく別居をすること、そして、M子さんの別居開始と同時に、担当弁護士からご主人に宛てて今後M子さんへのご連絡は全て弁護士を通すこととともに、婚姻費用(※1)の請求をすることとしました。


 ご主人はM子さんの突然の別居に驚き、家庭裁判所に夫婦円満調停(※2)を申立ててきました。
調停ではご主人の側は自分に落ち度があるのであれば謝るからと言って一刻も早く同居を再開するようにと求めました。
これに対して、担当弁護士は、調停委員を通して、M子さんにとってはご主人と一緒に暮らすことがどれだけ苦痛か、別居を決意するほど離婚の意思が固いこと、もう同居することは全く考えられないこと等を説き続け、また、仮にこの調停が不調でも、別居は続くためご主人はM子さんに婚姻費用の支払いを続けなければならないことも調停員を通じてご主人に伝えてもらいました。

 その結果、最後にはご主人の側も離婚に応じ、財産分与をえることもできました。

 

≪本件のポイント≫
 本件では離婚の原因がいわゆる夫婦間の性格の不一致というものしかなく、当初これは長引くな、と思われました。しかし、本件は、1年かからずに解決しました。

 M子さんが別居を決意して別居に踏み出してくれたことにより、ご主人側には婚姻費用を負担しなければならないという事情が生じ、調停ではM子さんがご主人との同居を再開する意思が断じてないことを告げたことで、ご主人の側では婚姻費用を払いつづけるだけの関係になってしまう事が分かり、ついには離婚に応じたものと思われます。

 離婚事由(※3)がなくともご本人様の離婚に向けた強い意志と行動があれば離婚という解決を得られるという事を示した事例だろうといえます。

 

※1)婚姻費用とは?
   婚姻中の夫婦が婚姻生活を維持するために必要な費用のことで、夫婦が別居状態になると、収入の少ない方が収入の多い方に一定の金額を請求することができます。
※2)夫婦円満調停とは?
   正式には「夫婦関係調整調停(円満)」と言われるもので、家庭裁判所が調停委員会を介入させて円満な夫婦関係の回復を目的とする話合いの事です。
※3)離婚事由とは?
   裁判所が判決で離婚を命じることができるための民法上定められた要件で、①不貞行為、②悪意の遺棄、③3年以上の生死不明、④強度の精神病にかかり回復の見込みがないこと、⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由の5つを言います(民法770条第1項)。

 

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2021.11.08更新

《最初のご相談》
 数年前にお父様が亡くなり相続人は全部で4名、遺産として土地と建物があるが、その不動産を相続人の一人が管理している、この不動産を売却して、相続人4名で分けたいと考えているけれども、不動産を管理している相続人に協議の申入れをしても何の応答もないとのことでした。

《方針・結果》
 調停を起こして、まずは当方からの希望として、対象不動産を売却のうえ代金の分割という方法を出してみようということになりました。
調停を起こしたところ、相手方は、遺産である土地と建物に居住しており、今後も居住を続けたいとのことでした。そして、相手方は、不動産を相続人全員の共有名義として賃料を支払う旨を提案してきました。
 しかし、それでは、将来的にその不動産を売却するとなったときの手間や、相続人の誰かが亡くなったとき子供らの世代に問題を先送りするだけだと考えました。そのため、当方から、土地と建物を全て相手方の名義にする代わりに、他の相続人らに対し、相続分に応じてお金を渡す方法での分割(代償分割)を提案しました。
 この提案に対して、相手方は、当初抵抗していたものの、最終的には受け入れ、結果として不動産の名義を相手方に譲る代わりに、依頼者様方の相続分相当の金額を受領することができました。

《本件のポイント》
 本件では、ご依頼者様方が当初方針とした対象不動産を売却するとの案に固執されることなく柔軟に対応してくださったことが解決につながったと考えます。

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2021.10.27更新

依頼者様:男性(30代)

《最初のご相談》
 依頼者様は、相手方女性から離婚と慰謝料の支払いを求めて提訴されました。

 依頼者様は、離婚には異存がないものの慰謝料を支払わなければならないようなことはしていない、としてご相談にいらっしゃいました。

 

《方針・結果》
 私は、依頼者様と相手方女性との婚姻関係破綻の原因は、一方のみにあるのではなく、双方の価値感や性格の不一致によるものであると感じました。

 そのため、訴訟においてもその旨を主張したところ、裁判所も私の主張を認めてくれて、結論として相手方女性(原告)の慰謝料の請求は棄却(ゼロ円)されました。

 

《本件のポイント》
 本件は、離婚した場合に慰謝料が必ず発生するものではない、ということの典型的なケースだろうと考えます。

 つまり離婚の際、当事者の一方が慰謝料支払義務を負うのは、不貞行為等によって他方当事者に対し精神的な損害を加えた場合であって、互いの性格の不一致が原因で離婚した場合などにはいずれの当事者にも慰謝料支払義務は生じません。このことを判示した典型的なケースだと思います。

 

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2021.10.21更新

[最初のご相談]
  ご相談者様は、10年ほど前にご自宅を新築されました。しかし、新築後から柱の太さや駐車スペースなどが発注内容と違うとのご不満をお持ちでした。

 

[ご相談結果]
  ご相談いただいたところ、確かに、設計図面と比較して柱の太さが細かったり、駐車スペースが狭いといったことが窺われました。しかし、いずれも瑕疵担保責任を追及できる期間(改正前は「建物その他の土地の工作物」について「引渡しから5年 間」とされていました。)を過ぎてしまっていました。しかしながら、念のためとして、建築士の先生とともに現地調査に伺うことにしました。

 

[現地調査の結果]
  現地調査の結果、柱の太さなどが設計図と異なっていることが確認できましが、もっと重要な瑕疵が見つかりました。それは、耐火ボードが施工されていないことでした。ご相談者様のご自宅は準防火地域にあり、耐火ボードという火事になっても一定時間火が燃え広がらないようにする材料を用いることが義務づけられていました。しかし、それがそっくり抜かれていたのです。

 

[方針と解決]
  準耐火ボードが抜かれていたことは建築基準法違反でもあり、瑕疵にあたります。しかし、瑕疵担保責任を追及するには既に期間の制限を過ぎてしまっていました。そこで、請負業者の不法行為責任としてほぼ新築費用と同額の賠償請求をすることにしました。不法行為であれば消滅時効期間が「損害を知ったとき」から3年間(改正前民法)だったからです。

  その結果、裁判所でも請負業者と監理建築士の不法行為であることが認められ、賠償を得ることができました。

 

[本件のポイント]

  本件では、最初にご相談者様が訴えられていた柱の太さ等は確かに瑕疵に該当するのですが、残念ながら既に期間制限によっ

 て請求ができませんでした。この期間制限は大変重要です。特に改正後の民法では請負契約の目的物が「建物その他の土地の工

 作物」であっても「知ったときから1年間」となりました。ですので、新築建物の引渡しを受けて、「契約した図面とは違うと

 ころがある」という場合には早期に弁護士にご相談されることをお勧めします。

 

投稿者: 池袋若葉法律事務所

2016.09.02更新

今後ともよろしくお願いいたします。

投稿者: 池袋若葉法律事務所